はじめに 本連盟の母体である公益財団法人日本バレーボール協会(以下JVA)は、1月にバレーボール2015宣言(ミッションステートメント)「JVAはバレーボールの“つなぐ力”を世界に育みます」を発表しました。その宣言では「バレーボールのつなぐ力は、自分のからだとこころのつながり、自分とひととのつながり、ひととひとのつながりを大切にする人を育みます」とも述べられています。これは、私たち日本小学生バレーボール連盟(以下日小連)が永年言い続けてきた「バレーボールを通して人間力を育成しよう。」という願いそのものだと思います。 本連盟のキャッチフレーズである「ど真ん中に子どもがいる日小連」の下、<つなぐ力>を広め、そして、強めていきたいと思っております。
競技人口の拡大 ここ数年、バレーボール人口の減少は著しいものがあり、国民的スポーツであったバレーボールがこのままではマイナースポーツへと転落してしまう危機的現象が起きています。
本連盟としては、JVAゴールドプランプログラムを主体的・積極的に取り組み、減少に歯止めをかけ、更に増加させる努力を継続してきました。全国大会における男女混合の部の創設もその一つです。平成27年2月末現在、前年の同時期に比べ、男子は100チーム、1,600人以上の登録増となりました。女子においては、減少はしているものの100チーム、1,500人に止まり、着実に成果が出てきていると思います。これも、各都道府県役員及び指導者のご尽力の賜物です。アニメ「ハイキュー」の効果もあり、今、微風ではありますが競技人口拡大へ向けての追い風が吹いています。この機を逃すことなく、競技人口拡大に向けより一層主体的・積極的取り組みを推進していきたいと思います。都道府県においても実情に合わせた競技人口拡大の積極的取り組みをお願いいたします。
成功させようファミリーマートカップ第35回全日本バレーボール小学生大会 今年度は、男女混合の部が創設して2回目の大会となります。昨年は、男女混合の部に38都道府県から参加がありました。いろいろ課題はありますが、男女混合の部創設の思いを共有し、一人でも多くの選手が、一つでも多くのチームが参加できる大会にしていきたいと思います。また、今年度からベンチスタッフの義務化が最終段階にはいります。義務化の内容をしっかりと把握し、各都道府県においても混乱のないよう対応をお願いいたします。
今年度は第35回の記念大会です。特別なイベント等は計画しておりませんが、諸先輩に感謝するとともに未来へつながる大会を意識し、いろいろな場面でこのことを前面にだしていきたいと思っております。
JVAの財政状況は今年度も昨年以上に厳しく、より一層自主的な運営が求められております。徹底的なリストラを図るとともに、日小連、都道府県小連、さらにチーム指導者の一人一人が自分たちで創っていく大会、みんなで運営していく大会、という意識をこれまで以上に持つことが大切です。みんなで力を結集し、全国大会を、そして、それにつながる都道府県大会を成功させましょう。
体罰・暴力根絶に全力を 日小連倫理委員会を中心に各都道府県連盟でも、体罰・暴力をなくするために様々な取り組みを行ってきています。指導者の意識も変わり、確実に減ってきてはいるとは思うのですが、平成26年度もJVAのホットラインをはじめ、日小連事務局、各都道府県の関係機関等に数多くの訴えがありました。言葉による暴力をはじめ、中には残念ながら厳罰に処さざるをえないような事案もありました。日小連は倫理委員会を中心として、あらゆる機会を通して強いリーダーシップを発揮しこの問題に取り組む所存です。各都道府県連盟におかれましては、これまで以上に言葉の暴力をはじめ体罰・暴力根絶に向けて、倫理委員会の設立、宣誓書のとりまとめ等々、具体的な取り組みを強力に粘り強く推し進めていただくことをお願いいたします。
指導者・審判の資質向上と人材の育成 平成26年度も、一次、二次、三次講習会を全国16会場で実施できました。新しい指導者の参加も多い一方、たくさんの方に日体協公認指導員の資格も取得していただきました。 更に、JVAC級審判員の資格も多くの方に取得していただきました。日体協資格取得のための受講済み措置は当初の予定では今年度(27年度)で終了でしたが、まだまだ受講者が多いこと、競技人口拡大には指導者増加が不可欠であること、体罰・暴力撲滅に向けて正しく楽しい指導方法を浸透させる必要があること、等々のことから、この措置を3年間延長していただくことになりました。(平成30年まで)各ブロックで話し合い、効率的に計画し一人でも多くの指導者の方に受講していただく取り組みをお願いいたします。
昨年度もお願いしましたが、JVAのMRSに登録せず、自分たち独自で活動し大会を開催している団体への取り込みも是非ともお願いいたします。日本バレーボール界を支えるためにも登録し共に歩むことの重要性を訴え続けていかなければならないと思っています。
自主・自立に向けて ここ数年、母体であるJVAから補助金の削減が続いております。これまでは、弱小の組織であることを理解していただき、小学生連盟を育てていただいてきました。しかし、昨今の事情を考えるとき、いつまでもJVAに頼ってはいられない状況です。
JVAという傘の外に出るということではありませんが、自分の手足を鍛え、自分で歩けるところは自分で歩かなければならいと思うのです。
具体的には、全国大会、指導者講習会等々、少しずつ自主的運営に向けて踏み出していきたいと思います。そのためには、何よりも47都道府県小連が一枚岩になることが大事です。
本連盟ロゴマークの下「日小連は一つ」の思いで、より風通しを良くし、意識連係はもとより行動も連係できる組織創りに全力を尽くします。
分かり合って・わかちあって、新しい一歩を踏み出しましょう!
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