全日本バレーボール小学生大会の歩み


第11回大会 チーム宿舎=選手村の2分化

 青少年センターが一部改修工事となり、全チーム収容できなくなりました。そのため、女子宿舎を「よみうりランド会館」とし、男子宿舎を「青少年センター」としました。これに伴い、教育活動も男・女に分かれ、それぞれの宿舎で行われました。

 また、この年はライオン株式会社の創業100周年度にあたり、「ありがとうライオンカップ。おめでとうライオン100年」をテーマとして、大会を盛り上げました。そして、初めて都道府県大会において「歯磨き指導」を実施しました。

 今大会の単発的表彰として、茨城県女子代表の「常陸太田スポーツ少年団」に「松平特別賞」が送られました。これは、3年生レギュラーをはじめ、選手・監督・ベンチ一丸となったさわやかなプレーが感動を与えたからです。

第12回大会 フリーポジション制の導入

 永年馴れ親しんできた「バックセンター固定制」に代わり、「フリーポジション制」が導入されました。各都道府県のバレーボール協会、及び小学生バレーボール連盟を通じて、各チームに充分通達されており、大会での混乱はありませんでした。

 男子優勝は武佐ガッツ(滋賀)で、鋭いサーブと、クイックや移動攻撃など多彩なコンビバレーで打ちまくりました。女子は強打のエースを擁する古市スポーツ少年団(広島)が、初出場ながら女子の広島県勢としては初の日本一に輝きました。

 閉会式後には、川合俊一氏と、全日本女子チームの、大林・吉原・福田・江藤の4選手による抽選会を実施いたしました。サイン色紙とサイン入りボール、ライオンちゃんのぬいぐるみなどが当り、盛りあがりました。

第13回大会 ライオンカップ史上初!
開会式へ皇室からのご来臨

 開会式に、ライオンカップ史上初めて皇室より高円宮憲仁親王殿下にご来臨いただき、さらに“おことば”も頂戴しました。また、夕方近くまで大変ご熱心に試合をご観戦されていました。

 さらに今回は、国際バレーボール連盟のルーベン・アコスタ会長ご夫妻が来日され、開会式でご挨拶もいただきました。また、メキシコからは、男女の小学生バレーボールチームの一行が来日し、教育活動への参加や、エキジビジョンマッチなどを通じて日本の小学生と交流を図りました。そのかわりに、今大会男子優勝「上牧ウイングス(奈良)」、女子優勝「切目ジュニア(和歌山)」の2チームがメキシコへ派遣されました。

第14回大会 『文部省』の後援決定!

 本年度初めて申請が受理され、実現しました。これにより、都道府県大会において、教育委員会の後援が取り易くなったと言われています。

 男子は沖縄県の「佐良浜クラブ」が、女子では長崎県の「渡良クラブ」が、ともに離島のチームとして初めて全国大会出場キップを手にしました。そして、佐良浜クラブは努力賞を受賞しました。

 第1回大会から増え続けてきた参加チーム数も、今大会では10,379チームとなり、20回の大会の中でも最高となりました。

 今大会の男子優勝チームは広島の「中筋スポーツ少年団」で、平均147cmながら、セッターを中心とした鍛え抜かれたコンビバレーを発揮しました。女子優勝チームは「川西東谷」で、初出場ながら兵庫県の女子としては初の全国制覇を成し遂げました。

第15回大会 =バレーボール生誕100年記念=

 バレーボール生誕100年記念の大会として、今大会には、大韓民国、メキシコ、タイ、チャイニーズタイペイの4カ国から招待し、合計106チームが参加した大会となりました。

 さて、この記念大会でライオンカップを手中にした男子チームは「大韓民国」でした。身長も高く、圧倒的な強さを見せました。一方の女子は、強力なサーブを武器にして、初出場ながら見事に優勝したのは「中筋スポーツ少年団」(広島)でした。「中筋スポーツ少年団」は昨年の男子に続いての優勝でした。

 閉会式でのメダルのプレゼンターには、「大林素子」「中西千枝子」「福田記代子」「佐伯美香」という全日本女子バレーボールチームの現役選手が行いました。

 男子準優勝の「陵ヶ岡」(京都)と女子優勝の「中筋スポーツ少年団」の2チームは、ベルギーへ派遣され、国際親善を図りました。

第16回大会 ダブルトーナメント方式で216試合の大会

 今大会は、大会期間が1日短縮されたため、競技方法が大幅に変更されました。6チームずつ8組に分けた完全敗者復活制のダブルトーナメント方式を採用しました。その結果、1回負けても敗者組のトーナメントに入り、決勝トーナメント進出もねらえます。2敗してしまうとBトーナメントに出場し、グループ優勝をめざしました。

 男子優勝は宮城県代表の「東大崎クラブ」でした。東大崎クラブは予選トーナメントから決勝戦まで1セットも落とさず、また、失点も少なく、圧倒的な強さでした。

 女子優勝は、175cmのエース=大山加奈を擁する「ひまわりクラブ」(東京T)が、前評判通りの強さを見せ、準決勝で「平野南ジュニアーズ」(大阪)とフルセットの大接戦でしたが、初出場ながら見事に全国制覇をしました。

第17回大会 二連覇の快挙!東京代表「ひまわりクラブ」

 「株式会社モルテン」「明星ゴム工業株式会社」(ミカサ)が、今大会より「協賛」として参画し、「ライオン株式会社」の大会名名義は「特別協賛」に変更されました。

 開会式には、文部省より、小杉隆文部大臣がご出席され、ご祝辞を頂きました。また、開会式終了後には、各チームのキャプテン及び監督と文部大臣との間で懇談会が開かれました。

 さて、男子優勝は福岡県代表の「島門ジュニア」でした。島門ジュニアは予選から決勝まで全ての試合で1セットも落とさず、しかも各セットの失点も全て9点以内に抑える圧倒的な強さでした。

 一方女子は、「ひまわりクラブ」(東京T)が、大山美希(169cm=今大会中女子の最長身)を中心に決勝まで進み、決勝戦では「みつわ台」(千葉)とフルセットの大接戦を制して、昨年に続き、2年連続全国制覇の快挙でした。

第18回大会 的にあたったかな?スパイクNo.1コンテスト

 開会式終了後、元全日本男子の川合俊一氏と日本テレビの豊田順子アナウンサーの進行により、「スパイクNo.1コンテスト」が実施されました。ライオン君が持った的をめがけ

て次々にスパイクを打ち込み、見事当たるとライオン商品がプレゼントされました。

 男子優勝は福岡県代表の「三輪町スポーツ少年団」、女子優勝は埼玉県代表の「大井クッキーズ」でした。両チームとも予選から決勝まで全ての試合で1セットも落とさず、圧倒的な強さで優勝を成し遂げました。

 閉会式では、現役の全日本男子チームの青山繁選手と成田貴志選手から、金・銀のメダルが授与されました。

第19回大会 女子の東京都代表、5度目の優勝!

 今大会も、開会式終了後に「スパイクコンテスト」を実施しました。今回は、川合俊一氏、中田久美さん、角田アナウンサーの3人で進行され、試合とは別の楽しさを味わったようでした。

 開会式では、現役の全日本男子バレーボールチームの加藤陽一選手(東レ・アローズ)に「激励の言葉」をしてもらいました。

 男子の優勝は広島県代表の「大町」でした。大町は、準々決勝の「群馬大和藪塚」(群馬)、準決勝の「鞍手JVC」(福岡)には、ともにフルセットの接戦でした。決勝は、「上野エンジェルス」(東京)との対戦でしたが、スコア以上の接戦となり、見応えのある試合でした。

 女子は東京代表の「小岩クラブ」でした。小岩クラブは力強いスパイクとスピードと変化のあるサーブ、粘り強いレシーブで決勝まで進みました。相手は「城陽ジュニアクラブ」(京都)でしたが、ライオンカップ史上最長の決勝戦となるフルセットの末、小岩クラブの優勝となりました。

20回
記念大会
ありがとう!ライオン!最後のライオンカップ

 20回記念大会にふさわしく、開会式には元歌のお姉さんの神崎ゆう子さんを迎え、「君が代」と大会テーマソングの斉唱がありました。

 今大会は競技方法も変わり、2日間予選リーグを行い、3日目は準々決勝から行う方法で試合数も昨年より56試合も多く行われました。また、21点のラリーポイント制も採用されました。

 記念すべき大会の男子の優勝は、広島県代表の「亀山南」でした。準決勝では「上野エンジェルス」(東京T)とフルセットの大接戦を行い、決勝では「富永クラブ」(宮城)にストレート勝ちし、見事にライオンカップを手中にしました。上野エンジェルスは2年連続で広島県代表に敗れました。

 女子の優勝は兵庫県代表の「大津茂少女JVC」でした。大津茂少女JVCは、2日目の予選リーグで「ひまわりクラブ」(東京T)に1セット落としたものの、決勝を含む他の試合では圧倒的な強さを見せての優勝でした。

 閉会式では、選手をはじめ、役員及び会場にいるすべての人たちが、20年間お世話になったライオン株式会社に「ありがとう」の感謝の気持ちを持って、20回記念大会の幕を閉じました。